時事通信社は、本部をイスタンブールに置いたシリア反体制派組織「国民連合」アハマド・トーメ首相をインタビューした。トーメ氏は11月11日に国民連合総会で首相に承認されたばかり。トーメ氏は「自由、民主主義を実現し、国民に奉仕する政府でありたい」と語った。一方アサド政権に対しては「国際社会が行っているのは殺人犯の凶器(化学兵器)を廃棄するだけで、犯人をきちんと裁こうとしていない。これは評価できる話ではない」と語るとともに、アルカイダの伸張の理由については「国際社会の取り組みが不十分でシリア危機の解決が遅れたことにある」と指摘した。また、米露が目指すジュネーブでの和平会議については「解決の始まりであり期待している」と語った。(イスタンブール時事より)
シリアの化学兵器使用をめぐってオバマ政権は軍事介入を決断したものの
その実行に対しては議会決定に委ね、見合わせることとなりアメリカの外交失点となった。アサド政権の強行排除を期待していたサウジはアメリカの煮え切らないシリア対応と、最近のアメリカが、サウジを優先するこれまでの外交政策とは違ってきているとみて不満を強めている。
内戦状態に陥ったシリアにとってもっとも大事なことは言うまでもなくシリア国民による国民主権の確立による内政の安定だ。国連、欧米、ロシアは外国人武力勢力の排除の国際的枠組みを早急に提示して内戦終結に努力すべきだ。また、いたずらにスンニ、シーアの抗争に重点を置きイランとサウジの代理戦争と描くことは正しくない。
来年2014年1月22日に開催予定のシリア国際和平会議に「国民連合」は出席する意向を示している。
和平会議実現と一刻も早い泥沼化した内戦の終結が望まれる。
シリア国民連合総会トーメ氏が首相に承認される
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