中東情勢に新たな兆し

トランプ政権の外交安保政策は注目に値する。2月15日、ホワイトハウスで行われたイスラエルのネタニヤフ首相との共同記者会見で、トランプ大統領は「停滞している中東和平交渉を仕切り直す」と表明した。米歴代政権が解決策としてきた「2国家共存」に固執しないと明言したのだ。これを受け、ネタニヤフ首相は「和平への重要な機会が、アラブ諸国を含む地域の働きかけから訪れる」と応じている。パレスチナ自治政府のアッバス議長とトランプ大統領との直接協議はまだ行われていないが、議長は黙して注視している模様だ。ロシアとイランに対するトランプ政権のスタンスはまだはっきり打ち出されていないものの、イランの核合意に批判的であったことに変わりはない。イスラム過激派に対しては容赦なく、「ISを殲滅する」とまで発言する新米政権にたいし、穏健派アラブ諸国は親米のよりを戻したい気分に向かうと予想される。ヨルダン、レバノン、サウジアラビア、エジプトの動きが注目される。MIKASA

中東平和に寄与するトランプ政権となるよう期待

トランプ大統領になって、中東政策も変わり始めましたね。オバマ前大統領が使わなかった「イスラム過激派」という表現を用いたり、イスラエル重視を明確に打ち出していますが、ビジネス以上に宗教が行動規範になっている地域だということ、また、共産主義勢力も狙っている地域であることを忘れないで、中東和平に寄与できる米国となることを期待しています。ピース

過激組織ISISの「イスラム国」樹立宣言後1年

ISISがカリフを押したて「イスラム国」の樹立宣言をなした2014年6月29日から1年が経過した。ラマダン(断食月)初日を期しての’樹立宣言’、ラマダン入り初の金曜礼拝でアブバクル・バグダディ自身が説教。イラク第2都市モスルのモスク金曜礼拝での’カリフ’登壇は、イスラム社会における鮮烈なデビューでありイスラム社会へ衝撃が走った。
欧米諸国は中近東地域の国境線が液状化するのではないか、との衝撃をうけた。
今年は、ラマダンに入って早々6月26日に3カ国での同時的多発テロが発生。3カ国のテロの関連については調査段階であるものの、ISが「ラマダン中に敵を攻撃して殉教せよ」とする音声声明をネット上に掲載していることから、ISの指示、あるいは影響を受けたものであることに間違いない。
過激派組織「イスラム国」に対する国際的包囲網の成果と今後の課題、と題して季刊サラーム15号が発行される。
(詳しくは15号発売時のサラーム会ホームページを参照)
上記のテロ事件を過小評価する者ではないが、うがった見方をすれば過激組織「イスラム国」はイラク内、シリア内での戦闘に精一杯で、戦闘員を外国に派遣する余裕はなかったのではなかろうか。加えて「イスラム国」外への一番の抜け道となっていたシリアとトルコの国境地帯の支配を失った事により、戦闘員の海外流出、海外からの流入は大幅に阻止されてしまったと思われる。
最近興味深い記事として「イラクやシリアで活動する過激組織イスラム国に加わった戦闘員を離脱させるため、元過激派のエジプト人男性がインターネット上で懸命の説得を続けている。試みが奏功し、既にエジプト人50人が同組織を離れ、帰国を果たしたという」(アレクサンドリアエジプト時事)を紹介している。(M)

池内恵教授Foresightに寄稿「イラク・モスルにカリフが姿を現す」

イスラム思想を専門とする東京大学先端科学技術研究センター准教授が国際情報サイト「Foresight(フォーサイト)」http://www.fsight.jp/27766に「イラク・モースルにカリフが姿を現す」と題して寄稿した。
ISISが「カリフを最高指導者とする政教一致のイスラム国家樹立を宣言」し、「イスラム国」の指導者アブバクル・バグダディ容疑者が「カリフ」に指名された、と報じられた(アルビル(イラク)時事)のはつい10日程前である。
この出来事は世界に衝撃をもたらした。折りしもウクライナでの内戦が回避される見通しに期待が高まるムードを打ち消すかのように、中東イラクでの内戦は不可避となるのではないか?との暗い予感を与える出来事だ。
池内准教授のForesightではアブバクル・バクダディの演説と人物、ISISの宣言した「イスラム国」の意味、アルカイダとの関係等について詳しく解説している。
是非上記ForesightのHPに訪問していただきたい。

Thanks to coments

I appreciate your comments on this issue.

Middle East is swiftly changing in recent years and facing historically piled
up issues difficult to be understood by others living in other areas.

We would like to contribute to make people understood correctly on ME situatio
n without any prejudice and promote peaceful relations between ME and Japan.

Thank you very much.

テレビ東京6月17日中東クウェートSP

日本とクウェートとの知られざる絆についての特集。クウェートからの義捐金による三陸鉄道の復旧と新車両の映像、50年前日本を訪問した青年をクウェートで現地TVで捜査し、発見、72歳。日本で接待した人は御年98歳、元気なおじいさん、そしてクウェートのレストランで働く日本人食料理人。いずれも興味あるユニークな内容でした。この番組をみた人はクウェート人の人間味を感じることができたのではなかろうか。

サバーハクウェート首長GCC議長国としてイラン訪問

GCC(湾岸協力会議)は1981年5月、サウジ、クウェート、オマーン、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、カタールの6カ国で設立された。イラン・イラク戦争勃発直後、ペルシャ湾の安全を懸念しての設立であった。当時湾岸諸国は、イランイスラム革命の湾岸諸国への革命輸出に脅威と懸念を抱いていた。一方「アラブは一つ、反米反イスラエル」を掲げナセル後の汎アラブ主義再興を目論むサダム・フセインは、湾岸諸国に要請されたかの大義を装いイランへの戦争を始めた。イラン・イラク8年戦争後、湾岸戦争、9,11、イラク戦争、アラブの春、イランの核疑惑、シリア内戦と続き、30余年が経過。
今回の会議が、「穏健スンニ派を代表するGCC国家群VSシーア派を代表する過激国家イランとの構図」での見方に修正が必要となる、建設的な話し合いがなされることを期待したい。

Salaam Quarterly Bulletin 2014年5月夏号が発行されました

読者の皆様、

東日本大震災の被災地の復興は、なかなかはかどらず、じれったい思いがします。当事者たちの心情と事情は、一般のニュースだけを情報源とする多くの日本人にとっては、察するに余りあることろです。

4月に南北の両リアス線が復活したことは、マスメディアでも取り上げられ、明るいニュースでした。その陰にクウェートの知られざる支援があったことは、もっと報じられるべきではなかったでしょうか?

さて、季刊サラームの夏号も充実した内容で、読み応えのある力作です。最初の記事は、上のメニューのHOMEからもお読みになれます。どうか、皆様のご感想やご意見をお聞かせいただければと思います。「コメントをどうぞ」と書かれた青い文字をクリックしてお寄せください。お待ちしております。(小田)

Salaam Quarterly Bulletin 2014年2月春号が発行されました

読者の皆様、

この冬は、記録破りの大雪ですね。生活に困難をきたされた方も多いことでしょう。心よりお見舞い申し上げます。インフルエンザも多少下火になってきたとは言え、お体の調子を崩されませんよう、くれぐれもお気をつけください。

ソチ・五輪も、日本代表の選手達が活躍していますね。ベテランからも若手からも、感動を与えられました。こちらは良い意味でどんどん記録を破ってほしいと思います。

さて、Salaam Quarterly Bulletin 2014年2月春号が発行されました。「エジプト民主化へのロードマップ」ほかの記事が掲載されています。どうぞご一読ください。

いつものように、ご感想やコメントをふるってお寄せくだされば、嬉しく思います。

シリア国民連合総会トーメ氏が首相に承認される

時事通信社は、本部をイスタンブールに置いたシリア反体制派組織「国民連合」アハマド・トーメ首相をインタビューした。トーメ氏は11月11日に国民連合総会で首相に承認されたばかり。トーメ氏は「自由、民主主義を実現し、国民に奉仕する政府でありたい」と語った。一方アサド政権に対しては「国際社会が行っているのは殺人犯の凶器(化学兵器)を廃棄するだけで、犯人をきちんと裁こうとしていない。これは評価できる話ではない」と語るとともに、アルカイダの伸張の理由については「国際社会の取り組みが不十分でシリア危機の解決が遅れたことにある」と指摘した。また、米露が目指すジュネーブでの和平会議については「解決の始まりであり期待している」と語った。(イスタンブール時事より)
シリアの化学兵器使用をめぐってオバマ政権は軍事介入を決断したものの
その実行に対しては議会決定に委ね、見合わせることとなりアメリカの外交失点となった。アサド政権の強行排除を期待していたサウジはアメリカの煮え切らないシリア対応と、最近のアメリカが、サウジを優先するこれまでの外交政策とは違ってきているとみて不満を強めている。
内戦状態に陥ったシリアにとってもっとも大事なことは言うまでもなくシリア国民による国民主権の確立による内政の安定だ。国連、欧米、ロシアは外国人武力勢力の排除の国際的枠組みを早急に提示して内戦終結に努力すべきだ。また、いたずらにスンニ、シーアの抗争に重点を置きイランとサウジの代理戦争と描くことは正しくない。
来年2014年1月22日に開催予定のシリア国際和平会議に「国民連合」は出席する意向を示している。
和平会議実現と一刻も早い泥沼化した内戦の終結が望まれる。